ラグビー

ラグビーをより楽しむために注目してほしい2つの声

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ラグビーW杯が盛り上がるなか、何試合かテレビ観戦してくださった方々も多いと思います。今回はなんとなくラグビーの見方がわかってきたという方に、よりラグビーを楽しむために注目してほしい2つの声についてご紹介いたします。

審判の声

W杯をテレビで観戦する中で、審判の「Thank you very much!」という声に気付いた方はいるでしょうか。ラグビーの試合では審判の胸元にマイクとカメラを付けており、そのマイクで拾った音がテレビ中継にも流されます。

そのマイクから審判の「ありがとう」という声がたびたび聞こえてくるのです。審判は誰に、何に対してありがとうといっているのでしょうか。それは試合を円滑に進めるために協力してくれたプレーヤーに対しての感謝の言葉なのです。

これはラグビーにおける審判の役割が他の競技と少し異なるからこそ、発せられる言葉なのです。多くのスポーツにおける審判の役割は、「選手のプレーを判定し、ルールに反したプレーをすれば罰を与える」ことです。

もちろんラグビーでもその役割はありますが、それよりも「選手とともに良いラグビーを創造する」ということに重点を置いているのです。反則ばかりで試合が何度も止まるようでは、良いラグビーとは言えません。

だから審判はプレー中の選手に常に声をかけているのです。

「このプレーを続けると反則になるから今すぐやめて」、「今の立ち位置でプレーに参加すると反則だよ」などと反則が起こらないように、良いラグビーを創造するために選手に声をかけるのです。

そしてそれに応えて、良いラグビーの創造に協力してくれた選手たちに「ありがとう」と声をかけているのです。そして、選手たちも審判に声をかけます。今自分がやっているプレーを続けたら反則になるのか、きわどいプレーを行う際は審判のほうに目をやり、審判の判断を仰ぎます。

また、プレーが途切れた際には審判と常に会話を行っています。

このような審判と選手との独特の関係性、審判マイクから聞こえてくるグランド内の会話に耳を傾けると、より一層ラグビーを楽しめるのではないでしょうか。

観客席の声

野球やサッカーの観客席とは違って、ラグビーの観客席に無いものがあります。それは応援団、鳴りもの(楽器や太鼓での応援)です。観客たちは、普段は各々のペースで観戦し、自分の感情が高まった時にバラバラに声援を送ります。

しかし、2015年W杯で日本が南アフリカを破ったあの試合、日本の素晴らしいパフォーマンスに観客席は一体となり、日本コールが自然発生的に巻き起こったのです。

イングランドでの開催で、日本人はほとんどいない中、「日本!日本!」ではなく「JAPAN!JAPAN!」という声援が日本代表の背中を押したのです。

このようにW杯を見に来ている観客たちは母国の応援はもちろんですが、それとは関係なく、良いプレーには賛辞を送り、強敵に立ち向かう勇敢な選手の姿に声援を送ります。しかもラグビーには応援するチームによって、観戦するエリアがわかれているわけではありません。

つまり日本を応援する貴方のすぐ隣で相手国を応援する人が座っているのです。それでも観客席でけんかやもめ事が起こることはありません。

皆ラグビーというスポーツが大好きだから。日本対アイルランド戦では勝負がついた後、日本人の隣に座っていた南アフリカファンが日本ファンに対して、おめでとうと声をかけたという話もあります。

ラグビー観戦の際、会場の声援や様子も注目しながら見ていただくとより試合の流れ、スタジアムの熱狂を感じ取ることが出来るのではないでしょうか。

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