東京オリンピックに出場する日本代表としては国内初となったU-22コロンビア代表との試合。筆者はコロンビアと言えば、イギータとバルデラマが真っ先に思い浮かびますが、この気持ちがわかる方は同年代か、かなりのサッカー好きでしょう。
わからない方は忘れてください。
さて、「目指すのは金メダル」というチームの新たな船出ということもあり、大きな期待が寄せられましたが残念ながら0-2という結果に終わりました。
「これで大丈夫?」という声もたくさん聞かれますが、終わったことはこれからのプラス材料にするしかありません。今回はU-22コロンビア戦で、浮き彫りになった課題とこれからの期待材料を振り返ってみます。
U-22コロンビア戦の試合経過
試合終了後、森保監督は「勝たなければならないというところが逆にプレッシャーになったのか、硬い入りをしてしまい、相手にペースを握られる難しい試合になってしまった」と語ったように、前半の途中からは相手の時間帯が続きました。
それでも試合開始直後は久保選手や堂安選手らの積極的な攻め上がりからチャンスもあり、前半は0-0で折り返します。
後半47分、ゴール前のこぼれ球を相手に拾われシュートを許し、GKの大迫選手が触りますがそのままゴール。後半59分には相手のショートカウンターからゴール前までボールを運ばれ、ラストパスを受けたコロンビア選手の切り返しからのシュートについていけず、再びゴールを許し0-2となります。
後半から積極的に選手交代をするも流れは簡単に変わりません。後半36分には堂安選手からのロングパスを後半から入った小川航基選手が決定機を迎えるも、シュートはポストに嫌われノーゴール。
その後も得点は生まれずに0-2で試合終了を迎えました。
浮き彫りとなった日本の課題
まず目立ったのがパスミスの多さです。効果的にボールを動かすこともできず、連携面も良いとは言えませんでした。筆者が一番気になったのは最終ラインと中盤との間に危ないスペースがあるということです。
失点のシーンを見てみます。
後半47分(動画:1分57秒)の1失点目はこぼれ球を相手に拾われ、シュートまでいかれています。アンラッキーと言えば確かにそう見えますが、上にも書いた通り最終ラインと中盤の間の空いたスペースにクリアしたボールが落ち、簡単に拾われています。
後半59分(動画:2分28秒)の2失点目はさらに酷いと感じていますが、相手のショートカウンターからあっという間に数的不利を作られ、相手の個人技にも後手の対応でついていけずに失点。
ここでも最終ラインと中盤の間にスペースが生まれ、そこから相手のチャンスが生まれているのに全力で戻ろうとしていない選手が見られます。
南米に限らずサッカー強豪国は、こういった小さなミスを突いてきて得点にまでつなげてくるので修正したいところです。
久保建英選手や堂安律選手によるチャンスメイク!惜しいシーンやこれからにつながるシーンも確かにあった
https://youtu.be/mjVGNge1VFA
久保選手や堂安選手の積極的な攻め上がりからチャンスを作る場面も見られました。特に久保選手へはファール覚悟で止めに来たコロンビアの選手達。
動画の8分8秒からの場面では3人に囲まれながらも落ち着いてボールを繋ぎ、その後コロンビアの選手も称えに来ています。
https://youtu.be/rStuZrhW0bU
動画の7分33秒からの場面で、久保選手の攻め上がりから最後は堂安選手が決定的な場面を迎えますが、放ったシュートはキーパー正面。
また動画の8分14秒からの場面で、堂安選手からのロングパスを受けた小川選手が抜け出しキーパーと1対1になりますが、惜しくもポストに当たりノーゴールに終わります。
U-22コロンビア代表との一戦は残念な結果に終わりましたが、東京オリンピック代表のチーム作りには、まだまだ時間残されています。
課題もありましたが、それだけではなく輝くプレーもたくさんありました。ネガティブにならず、これからのオリンピック代表の逆襲に期待します。
まとめ
2019年11月17日に行われた、U-22日本代表 対 U-22コロンビア代表との一戦を振り返りました。ディフェンス面での課題とオフェンス面も含めた連携の課題が浮き彫りとなった試合。
今から調子が良くても、本戦で相手国に丸裸にされてしまいますので、今の時期に課題があるのはむしろ望ましいことです。
12月28日にはU-22ジャマイカ戦がありますが、チーム作りと共に代表メンバー争いも激しくなってきます。A代表経験もある選手がチームを引っ張るのか、新たなニューヒーローが生まれるのか。
オリンピックのメダルを期待しつつ、本戦までの過程もこれから激化していきますので注目していきましょう。