斉藤光毅

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斉藤光毅(さいとう こうき)という可能性

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解説する内容は「斉藤光毅」選手についてです。
イングランドプレミアリーグの強豪マンチェスターCが、日本のまだフル代表にすら入ったこともない19歳のある選手に熱視線を注いでいます。

マスコミの報道によると、横浜FCのU-19日本代表FW斉藤光毅(19)の今冬の獲得に向けて動いていることが判明しました。

複数の関係者によれば移籍金も100万ポンド(約1億3800万円)前後となる見込みで、東京五輪出場も期待される若き才能へ、期待値の高さがうかがえるとのことです

1.プロフィール

幼少の頃から横浜FCアカデミーで育ち、2018年3月、高校2年生ながらトップチームに2種登録されたほどの逸材で、さらに同年7月21日、J2第24節FC岐阜戦には途中出場でJリーグ初出場し、16歳11カ月11日でクラブ史上最年少でトップチームデビューを果たしました。

その試合で話題となったのは、試合終了までの数分間、日本の『キング』こと三浦知良と2トップを組み、35歳差というJリーグ史上最大年齢差の同時出場が話題となりました。

そして8月31日、横浜FCとプロ契約することが発表されました。

翌年の2019年4月3日、第7節の愛媛FC戦でプロ入り初得点を決め、続く4月7日、第8節のアビスパ福岡戦でプロ入り初先発を果たしました。

世代別の代表歴も豊富で、2017年、U-16日本代表に選出され、U-16インターナショナルドリームカップで大会MVPと得点王を獲得し、優勝に貢献。

その活躍が認められ、FIFA U-17ワールドカップに挑むU-17日本代表にも選出されますが、同年9月、鎖骨骨折の怪我を負ってメンバー入りは絶望的かと思われました、監督の熱望により、万全の状態でないにも関わらずメンバー入りしました。

しかし、練習で再び負傷したため、泣く泣く離脱が発表されました。

怪我が癒えた翌2018年、AFC U-19選手権に臨むU-19日本代表にでは最年少で選出され、グループリーグでは2試合連続で得点を決めて決勝トーナメント進出に貢献しました。

2019年、FIFA U-20ワールドカップでも、日本代表メンバーに最年少で選出され、第3戦のイタリア戦まで出場しますが、負傷により途中でチームを離脱することになりました。

2.プレースタイル

斉藤光毅選手の最大の武器は何と言っても切れ味鋭いドリブルでしょう。主に左サイドが彼の主戦場で、サイドでボールを受けると、右足でボールを持ちながらドリブルで敵に仕掛け、抜群のギアチェンジで敵陣を深くえぐっていきます。

一言で例えると【潜る】という言葉が相応しく、姿勢が低く頭から潜るように敵陣を切り裂いていきます。まさに試合の中で『違いを作る』ことができる数少ない選手でしょう。
 


 
さらに、目を見張るのが、小さい体ながら当たり負けしない力強さと、ゴールに対する貪欲さを持っており、まさに海外向きだと言えるでしょう。
 

 

3.永遠のライバル《久保建英》

久保選手についてコメントを求められた斉藤選手は
 

「僕には同い年の(久保)建英という存在がいます。アイツが結果を残したら危機感が生まれますし、俺はこんなんしていていいのか?もっとやらないといけないんじゃないか?という気持ちがわいてくる。前に進む原動力の1つになっています。

この年代辺りから、チヤホヤされる可能性はありますが、そこで調子に乗ったり、勘違いをすることはしないように意識をしていますし、建英はそういう締める存在としてもでかいとは思いますが、自分も信念をしっかり持って、動じないことが大事だと思います」

 

このコメントから見るに、斉藤選手は久保選手のことをかなり意識していますね。常に一歩先を行く久保選手に対して「いつか追い越してやる」とギラギラしたものを感じます。久保選手は、得点も奪えますが、私にはチャンスメーカーの色の方が強く感じます。斉藤選手は貪欲に目に見える結果を求める、チャンスメーカーというよりは【フィニッシャー】の色が濃く感じます。

タイプの違う2人の才能に今後も注目していきたいですね。

4.今後の動向~(2020年11月1日時点)

現在、斉藤選手は横浜FCでJ1リーグを戦っています。第23節終了時点で22試合に出場し、3得点1アシストと、少し寂しい結果となっています。J1昇格年度で、戦力差からどうしても押し込まれる時間帯が多い横浜FCのチーム事情もありますが、3得点というのは少ない気がします。

そんな中、マンチェスターシティからの獲得の噂があり、斉藤選手のモチベーションも上がっていることでしょうし、ここからの活躍に期待しましょう。

もし、マンチェスターシティへの意識が実現しても、現時点で同チームでのプレーは難しいでしょう。日本のフル代表経験のない斉藤選手は、プレミアリーグでのプレーに必要な英国の労働許可証が取得できない可能性が高く、移籍が実現した場合は、まずは他チームでの武者修行が濃厚でしょう。

そこで活躍、アピールを続け、マンチェスターシティでプレーすることが出来る条件を揃えていくことになるでしょう。

5.斉藤光毅選手の最新情報(2020年11月19日)

斉藤光毅 会見

横浜FCは11日、U―19日本代表MF斉藤光毅(19)が今冬、ベルギー2部のロンメルに完全移籍すると正式発表しました。

ロンメルはプレミアの強豪マンチェスターCを筆頭とする複数クラブを保有するシティー・フットボール・グループ傘下の新興クラブで、昨年U―20W杯に飛び級となる17歳で出場した斉藤選手を高く評価しており、移籍金は200万ポンド(約2億8000万円)にも上る見込みだということです。

12日、クラブ公式YouTubeで移籍発表会を行い、その際に、これまで大きく羽ばたいてほしいため、試合後にあえて厳しい言葉を投げかけたこともあったという大先輩の三浦知良からの「がんばれ!」という激励ビデオメッセージも流されたそうです。

ロンメル移籍の経緯としては、斉藤選手の最終目標はマンチェスター・シティーなどプレミアリーグの強豪で活躍し「欧州チャンピオンズリーグの決勝で点を決めること」で、今回マンチェスター・シティを筆頭とするシティグループ傘下のロンメルでプレーすることで「自分の目標に対するステップアップの仕方から逆算して、1番イメージがついた」という思いから移籍を決断。

発表会に同席した服部GMによると、斉藤選手は来年1月からロンメルに合流し、半年間プレーした後、シティグループ内での違うチームへ移籍し、次のステップに進む可能性もあるとコメントしています。

6.ベルギーリーグで斉藤光毅選手がやるべきこと

来年1月から斉藤選手はロンメルでプレーすることになりますが、そもそもJリーグと同じレベルではないかと噂されるベルギーリーグ、しかもその2部リーグですから、相当な活躍をしないと認めてもらえないでしょう。

個人の活躍だけではなく、チームを1部に昇格させるという『仕事』もやってのけなければいけません。本人も相当な覚悟を持って挑むでしょうし、今現在、Jリーグでのパフォーマンスでは当然厳しいでしょう。

もっと貪欲に、ゴール、アシストといった【目に見える結果】を求めてプレーしていかなければいけません。

最近の斉藤選手のプレーを見ていると、足元にボールを要求するシーンが多く、もっとゴールに直結する動き、いわゆる敵DFラインの「背後」に走り込むプレーが少なくなっている印象です。

斉藤選手の強みは、ドリブルもそうですが、爆発的なスピードも武器です。そのスピードを生かして、敵DFラインの背後に飛び出していくプレーが増えれば、相手も簡単にプレッシャーに来れなくなり、ドリブルで仕掛けやすい環境が整うのではないでしょうか。

7.まとめ

マンチェスター・シティーなどプレミアリーグの強豪で活躍し「欧州チャンピオンズリーグの決勝で点を決めること」という夢に向けて走り出した斉藤選手。

まずはシティグループ傘下のロンメルで誰もが認める結果を出し、一刻も早くシティグループ傘下内の上のレベルのチームへ移籍することが最短の目標でしょう。ベルギーの2部で長い時間過ごすことに良いことは一つもないでしょう。

彼は野心家なので、自分の状況を冷静に分析して、すべきことをちゃんと理解していることでしょう。

私自身、斉藤選手の海外移籍は本当に楽しみで、当然今後も追いかけていきたいと思っています。みなさんもぜひ斉藤選手の世界での活躍に注目してみてください!!

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