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相撲協会vs貴乃花は協会の寄り切り?!どうしてこうなった

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相撲協会が、貴乃花親方を2階級降格の懲戒処分としました。(参考サイト)

一体、どうしてこのようなことになったのか?経緯などをまとめてみました。

日馬富士の暴力事件!貴乃花の態度はどうなの?

ことの発端は、2017年10月に起こった、日馬富士の暴力事件です。横綱だった日馬富士が貴乃花部屋の貴ノ岩に暴力をふるったことが問題とされ、日馬富士は引退に追い込まれました。この事件には白鵬や鶴竜も「同席」していたのです。

当然、貴乃花は怒り心頭。この事件に対して日本相撲協会は内部調査を行いますが、貴乃花親方は頑なに非協力的。八角理事長らが警察への被害届を取り下げろと圧力をかけたという話もあります。

貴乃花は、2016年の理事長選に立候補して八角理事長に敗れて以来、協会に不満を持っているようです。

しかし、これ以前に発生していた春日野部屋での暴行事件の当時は、貴乃花親方が危機管理部長だったのです。日馬富士事件では被害者側を強調していた貴乃花親方が、この事件を知っていたという疑惑が残りました。

大相撲、「八百長」でなぜ悪い?

また、「モンゴル互助会」と呼ばれている、モンゴル人力士同士の間で「星の回し合い」(たとえば成績の悪い力士にわざと負けてあげる、など)を行っていることが許せないのだと言われています。

貴乃花は現役時代、星の貸し借りなどを嫌うガチンコ(=本気の勝負)力士だったという誇りもあるのでしょう。しかし、兄である若乃花との優勝決定戦は、明らかに兄より強い貴乃花の「人情相撲」だったように思えます。とは言え、この一番は多くのファンがその結果に喜んだのですから、何も悪いことではないでしょう。

貴乃花親方も弟子へ鉄拳?!

さらに、実は貴乃花親方自身も、暴力事件で弟子だった人物から告発されていたのです(参考サイト)。貴乃花自身も相撲界の暴力に関してはあまり探られたくなかったのかもしれません。なので民事裁判を意識しているというようなプレッシャーを白鵬や鶴竜に掛けて、暴力事件についてはあまり語らせないようにしたようにも思えます。

貴乃花は、相撲界の暴力がどうこうではなく、相撲協会やモンゴル互助会への不満から、頑なな態度を取っていたのでしょう。

いきなり告発状!何やってんだと大ブーイング

その後、貴乃花親方は2月の理事選挙にはわずか2票で落選。基本的に保守的な親方衆を動かすには至りませんでした。とは言え、このときの世論は、一連の不祥事に対する協会への不信感から、貴乃花支持の声も多かったのですが。。

ところが、貴乃花親方が3月に内閣府に告発状を出したのです(参考サイト)

しかし大阪場所(春場所)の始まるときだったので、あまりにタイミングが悪すぎでした。大相撲ファンは、一旦ゴタゴタは忘れてこれから始まる場所にワクワクしていたときだったのです。

理事の時に意見を求められて「ありません」と答えたていたはずなのに(参考サイト)、今になって告訴状を出すのはあまりに不可解であり、貴乃花親方のやり方にファンは大ブーイングとなってしまいました。

貴公俊の暴行!泣きっ面に蜂の貴乃花

そんな貴乃花親方に追い打ちを掛けるように、貴乃花部屋の貴公俊の暴力事件が発覚したのです。春場所中に貴公俊が支度部屋で付け人に顔などを殴打した、とされています。

これに対し、相撲協会は親方である貴乃花の懲戒処分を決定したのです。貴乃花は今までの反抗的な態度を豹変。協会に対して謝罪しているため、とりあえずは落着したいうところでしょう。

まとめ

結局のところ、相撲界はいまだに暴力がはびこるような、古い体質の世界であり未成熟な組織、ということができます。

しかし、貴乃花親方の行動は、こういった体質を「改革」しようとしていると言うより、協会への不満からという部分が大きいように思えます。そのため、協会や一部のファンからは叩かれてしまっています。

相撲は長い長い歴史の上に成り立っています。暴力など良くないことは「改善」しつつ、伝統を守っていくことが大事でしょう。貴乃花親方もそういった認識の上で動いていけば、さらに支持が得られるのではないでしょうか。まずはマフィア風スーツというファッションではなく、和服を着ればもっとイメージが良くなるかもしれません(笑)。

貴乃花親方は今の困難を乗り越え、名横綱から名理事長への階段を昇って行って欲しいと思います!

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