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20-21チャンピオンズリーグ決勝 マンチェスターシティvsチェルシー

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こんにちは。
マンチェスター・シティ大好き松嶋俊です。


マンチェスター・シティ対チェルシーの対戦となった2020-21シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝。

みなさんももちろんそうでしょうが、私自身かなり前からとても楽しみにしていたこの試合。何度も何度も巻き戻しながらやっと観終えたこの一戦の解説というか、もう感想ですね(笑)を書いていこうと思います!!

1.マンチェスターシティ システム

このスタメンを見た最初の印象は「守備での強度」の不安でした。ボールを保持することにかなり振り切った人選だなと。

ジンチェンコ、ギュンドアン、シウバ、フォワードが全員同時に起用され、前線にはデブライネのFW起用という策に出たグアルディオラ。

これはもうボール保持を優先し、急がず焦らず、安定を武器に攻撃していこうという意図が私には感じられました。ただ、守備時では「大丈夫か?」という一抹の不安が・・・。

2.チェルシー システム

対するチェルシーは、大体は予想通りのシステム、人選でしたが、プリシッチではなくハーバーツ(ハフェルツ)がスタメンに名を連ねました。

3.シティらしさ

試合が始まり、予想通りシティがボールを握る展開となりますが、チェルシーは堅いブロックでチャンスを許さず、どこかボールを「持たされている」シティという雰囲気が漂っていました。

●チェルシーの守備組織

 

 

映像のように3-4-3のブロックを組んで統制の取れた守備をするチェルシーに対してシティは、最終ラインではボール動かせるものの中盤エリアでギュンドアンやシウバが主導権を握りボールを展開していく場面を作ることができません。

しかし、シティもそんなことは想定内だったでしょう。

持たされてはいる印象ではありますが、あくまでボールを持っているのは自分たちだという余裕は感じられました。

4.中盤を飛ばしてチャンスを作る

チェルシーがブロックを作って、中盤で自由にやらせないという守備をしていく中、シティは「じゃあ中盤をすっ飛ばしていくよ」というような攻撃を見せます。

●エデルソン⇒スターリング

 

 

GKのエデルソンがボールを持っている時、スターリングはマッチアップする敵の目線、意識が自分から少し離れる瞬間を見逃さず、アクションを起こします。

オフサイドにならないよう、敵最終ラインと少しだけ並走して「ヌルっ」と、うなぎが手から逃れるように上手く背後を取ります。

コントロールがうまくいかず、フィニッシュまではいけませんでしたが、中盤を上手く制することができないのなら、中盤を使わずに「グサッ」と一刺しできるところがシティの凄いところ。

それを可能にするのがエデルソンの正確でダイナミックなロングフィード。これを見せられると、敵も100%ハイプレスに来られないでしょうね。

5.チェルシーの徹底した前へのアクション

対するチェルシーも、トゥヘルの真骨頂である、前へ前へのアクションを武器に攻撃をしていきます。

●チェルシー前に前にアクション

 

 

ボールを奪ってから、シティの密集を避けて、サイドに展開してからは、ほぼ前へのサポート、アクションのみで攻撃を完結させてしまいます。

シティ最終ラインの割れを逃さず、切り裂くようにランニングをかけ、そこにちゅうちょなくボールを出すことによって、シティDFはアクションを起こしたチェルシーの選手を捨てることもできず付いていくしかありません。

DFの立場になると、常にゴール方向にアクションを起こされると、とても嫌なものです。

また、チェルシーはシティのSBの背後も徹底的に使っていきます。

●チェルシーシティSBの背後取る動き

 

 

シティSBがボールに釣り出された瞬間を逃さず、できたスペースにランニングをかけて、敵が後ろ向きに守備しなければいけない状況を作り出すことで、チャンスを作っていました。

6.前へのアクションから先制点(チェルシー)

そんな中、この「前へのアクション」がついに実ります。

●チェルシー先制点

 

 

シティの前線プレスをGKを使い上手く解放したチェルシーはサイドに展開。サイドでロングフィードを待つチルウェルにマウントが前へのサポート、チルウェルはワンタッチでパスを送ります。

ボールを受けたマウントが前を向いたタイミングで、まず、ヴェルナーが、シティSBの背後へアクション。

そのアクションに対し、シティCBのディアスは付いて行かざる負えなくなり、ジンチェンコとディアスの間が割れます。その「割れ」を逃さずハーバーツが前へランニングをかけます。

マウントもヴェルナー、ハーバーツのランニングを見極め、よりゴールに近いハーバーツのアクションにパスを送る判断をし、見事なパス。

ボールを受けたハーバーツはGKエデルソンを交わし、無人のゴールにフィニッシュし、
先制点を奪うことに成功!!

チェルシーの「前へのアクション」を徹底した成果が得点という形で実った瞬間でしたね。

7.カンテの存在感とギュンドアン

この試合、強烈な存在感を放ったチェルシーMFカンテ。90分通して、シティからボールを奪い続け、走り回りました。

守備だけでなく、前線への強烈なランニングを何度も敢行し、攻撃に厚みをもたらします。

●カンテの躍動

 

 

映像のようなシーンが何度もあり、シティの選手は「またコイツかよ」と思ったことでしょう・・・。

対するシティの中盤の底にギュンドアンはなかなからしさを見せることが出来ません。

この試合、ロドリでも、フェルナンジーニョでもなく、ギュンドアンをセントラルに置いたグアルディオラ。

まぁ、あくまでスタート位置はセントラルで、そこからポジションチェンジしながら自由にというイメージだったんでしょうが、ギュンドアンが低い位置でプレーするメリットをこの試合、なかなか見出すことができませんでした。

8.後半

先制されたシティですが、グアルディオラ監督はハーフタイムで交代カードは切りませんでした。

チェルシーの中盤では前半、カンテやジョルジーニョの守備的MFが大きな存在感を放っていましたが、シティはロドリ、フェルナンジーニョを投入して、安定をもたらすという選択肢を取らず、このまま攻撃的にという判断だったのでしょう。

9.デブライネの誤算

後半で逆転を目指すシティに大きなアクシデントが起こります。

56分にデブライネが相手DFアントニオ・リュディガーからファウルを受けた際に負傷。ピッチ上でドクターの診断を受けた結果、プレー続行は不可能と判断され、60分に交代を余儀なくされます。

試合後、鼻骨および左眼窩底の骨折と診断されたデブライネですが、後半のこれからという時間帯で、チームの「象徴」失ったことは、シティにとって決して小さくないトラブルでしたね。

64分にシウバに代わってフェルナンジーニョが出場し、中盤で安心感を得たギュンドガンやフォーデンの動きがポジティブになり、好機を演出していきますが、なかなかゴールすることができません。

終盤にセルヒオ・アグエロやリヤド・マフレズがゴールに迫りましたが、最後までチェルシー守備組織をこじ開けることができませんでした。

9.まとめ

私の予想(願望)に反して、チェルシーが優勝して幕を閉じたチャンピオンズリーグ決勝。今回、やはり注目すべきはグアルディオラの「人選」だったのではないでしょうか。

チェルシーが「現実的」に劣勢を予想した人選をする中、あくまで個人的な感想ですが、グアルディオラは「華麗にボールを動かして勝つ」というイメージを持ちつつ人選したように思えます。

中盤で、守備の強度に長けた選手を配置せず、攻撃のクオリティを重視した配置。

だが、その結果、攻撃にクオリティを持った、ギュンドアンやフォーデン、シウバが守備のバランスを気にしながらプレーしなければいけなくなり、逆に「自由度」が奪われてしまった形になってしまったのではないかと私は思います。

「クオリティのある選手を揃えるという決断を下した。イルカイ・ギュンドアンは何年もそのポジション(守備的MF)でプレーしていた。スピードを持つため、クオリティのある素晴らしい小さな選手たちを中に置くため、ライン間に置くため。そのための決断だった」

試合後そう語ったグアルディオラ。

人選には明確な意図があり、もしかしたら上手くいっていたかもしれません。結局は出た結果によって、賛辞になるか、批判になるかということ。

一方、チェルシーはシティをよく分析し、見事な勝利。試合後、トゥヘルは喜びと共にこう語っています。

「想像以上にタフな戦いになった。勝つために何でもするという気持ちがあり、決意があった。我々は、彼ら(シティ)の靴の中の石になりたかったんだ。私は皆に、もっと勇気を持ってボールを持つように言った。選手たちは応えてくれたよ」

「靴の中の石になりたい」と面白い表現をしたトゥヘル。

その真意を私なりに解説すると「歩けるんだけど、気持ち悪いなぁ」というイメージでしょうか。シティペースで試合は進むが、どこか違和感、気持ち悪さをシティに持たせたまま試合を運び、いつかシティが「靴の中の石」に嫌気がさし、石を取り出だすために立ち止まり、動けなくなるだろう。

といったところでしょうか。あくまで個人的な私見ですが・・・。

粘り強く、ファイトし続けたチェルシー。技術的な部分よりもメンタリティで勝ったチェルシーが勝利するのに相応しかったのかもしれません。

おめでとうトゥヘル!おめでとうチェルシー!!!

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