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近づく別れ。イニエスタがバルサを去る日。

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バルサ一筋22年。稀代のクラック、アンドレス・イニエスタとクレとの別れが近づいている。昨年にはクラブと史上初の生涯契約を結んだイニエスタだが、今シーズン限りでのバルサ退団が現実味を帯びている。

地味な外見だが、抜群のサッカーセンス

イニエスタがトップチームデビューをしたのは若干18歳。一流選手が数多くいるビッグクラブにおいて、デビュー後すぐにトップチームに定着した。時のバルサはロナウジーニョやエトー、デコら当時のトッププレーヤーが在籍し、デビュー当時は途中出場が続いたものの、その後主力に定着。以降、10年以上に亘りバルサを支えている。

イニエスタは素朴な外見があいまってスター選手のように語られるまで時間を要した。しかし、ひとたび試合に出れば、抜群の技術とビジョンで試合を支配した。

長らくバルサを共に支えたシャビ・エルナンデスの後継者とも言われたが、シャビよりも突破力に優れ、前線のポジションならばどこでもハイレベルにこなせるユーティリティー性はより現代的なフットボールプレーヤーとも言える。成熟した技術は、同じ時期にリオネル・メッシがいなければバロンドールも受賞していたに違いない。

https://youtu.be/0yaudEo-Hm8

歴代のレジェンドを超える実績

イニエスタは記録の面でも、レジェンドを超える実績を残してきた。トップチームで歴代最多の30タイトルを勝ち取り(今期タイトルを獲得すればさらに増える)、バルサでの試合出場数は歴代2位の記録を持つ。バルサはチャンピオンズリーグを5度制しているが、そのうちの4回はイニエスタが在籍して以降の記録である。チームとしての功績を個人にすべて還元できないが、バルサの一時代を築き上げたといっても過言ではない。

失われるバルサのアイデンティティ

バルサのアイデンティティを作ったのは、オランダの英雄ヨハン・クライフだ。それ以後、グアルディオラ、シャビ、プジョルらがその系譜を紡いできた。現キャプテンのイニエスタもその系譜を辿り、バルサのアイデンティティを体現している。

世界を魅了し、トレンドとなっているパスサッカーは間違いなく、バルサの系譜から派生したものだ。それがバルサの伝統であり、強みでもある。

もし仮に、今シーズン限りでイニエスタがバルサを去るとすれば、こうしたクラブの伝統を体現できる選手がいなくなる恐れがある。現体制でカンテラ出身の主力といえるのはメッシ、ブスケツ、ピケ、セルジ・ロベルトぐらいだろう。戦力を移籍市場に求めすぎることはクラブのアイデンティティを損なう結果となりかねない。

またイニエスタの後、キャプテンを継ぐのは順当であれば第2キャプテンのメッシとなる。メッシであればチームの中心として、まとめ上げることは可能だろう。しかし、クラブのビジョンや伝統をチームに落とし込めるのかは疑問符がつく。

バルサは難しいチーム作りを求められる

シャビがカタールに去った時には、イニエスタという適役がいた。今回イニエスタロスが現実に起これば、バルサはシャビが去った時よりも難しいチーム作りを強いられるだろう。

それは単純に戦術ということではなく、バルサの伝統や歴史を繋いでいくという意味でだ。バルサの歴史には4番のポジションに常に偉大な選手がいた。それこそがバルサの歴史でもあり、誇りにもなっている。

決定事項ではないが、イニエスタが去る日はそう遠くないところまで来ている。その事実を受け止めたときに、バルサがどういうチームに変化していくのか想像できないが、これまで通りソシオのクラブとしてクラブのアイデンティティを繋ぐクラブであってほしい。

今回紹介しましたイニエスタのプレー、バルセロナの試合はこちらで確認ができます。

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