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モータスポーツはF1のみにあらず、耐久世界一決定戦WEC

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みなさんはル・マン24時間レースという名を聞いたことはあるでしょうか。このレースは6時間以上のいわゆる耐久レースの中で一番の名声を持つものです。今回はル・マン24時間レースを含む耐久シリーズ、WECについて解説していきます。

WECの特徴は?

WEC(世界耐久選手権)は原則6時間(ル・マンのみ24時間)の耐久レースの世界選手権で、日本でも富士スピードウェイで開催されています。

WECの特徴、それは何といっても多種多様なマシンが同時にコースを走行することです。F1やインディーカーは同一のカテゴリーのマシンのみレースに参加できますが、WECは様々なクラスのマシンが同じレースに出場します。もちろん順位はクラスごとに発表されますが、レース自体は同時に行われるのです。

そのクラスも個性に富んでおり、このシリーズ専用のシャシーであるLMPクラスと、市販車をもとにしたシャシーであるLMGTクラスに分かれ、さらにそのクラスの中で細分化されています。そのため通常のレースで30台前後、ル・マン24時間レースとなると50~60台近くがエントリーされます。

これだけの台数でレースをすると、上位クラスのマシンが下位クラスのマシンを頻繁に追い抜くことになり、多数のオーバーテイクが見られることになります。また、下位クラスのマシンが順位争いをしているところに上位マシンが追いつくこともあり、いかに上位のマシンを利用して順位を上げるかという駆け引きも見られます。

また長時間のレースとなるため戦略面も見どころで、いかにしてライバルを出し抜くかを全チームが考えているところも特徴です。

最高峰クラスに参戦するトヨタ。今年のル・マンは勝てるのか?

そんなWECの最高峰クラスに唯一メーカーとして参戦しているのがトヨタです。一昨年まではアウディとポルシェが参戦していたのですが、親会社(フォルクスワーゲン)の経営危機を理由に一昨年にアウディが、去年ポルシェが撤退しました。

つまり今年のトヨタはライバル不在、言い換えれば勝って当然という状態でシーズンを送ることになります。もし今年のル・マンを勝てなければトヨタに対し大批判が起こることは想像に難くありません。トヨタには今までと違うプレッシャーが重くのしかかることになるのです。

J SPORTSより 長時間のレースとなるため1台当たり3人のドライバーが交代しながら運転する

今年のWECは変革のシーズンとなり、ル・マン24時間レースが2回シーズンに組み込まれ、1年以上の長いシーズンになっています。絶えず撤退のうわさが流れているトヨタがマツダ以来のル・マン勝利を飾り、有終の美を飾ることができるのか。それとも屈辱にまみれて消え去るのか。今年のWECはこれまでと違った視点で目が離せないシーズンになりそうです。

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