この記事を書いているタイミングでマンチェスター・シティがリーグ戦で勝利し、ようやく首位となりました。興奮気味の中、今日は「ヒートマップ」について解説をしていこうと思います。
DAZNのハーフタイムなどで公開される様々な情報の中で、各チームの注目選手一人を取り上げ『ヒートマップ』を見せてくれます。このヒートマップ、よく見ると意外と面白い!!ヒートマップ一つで様々なことが分かり、後半戦の試合の見方が少し変わるかもしれません!!
1.ヒートマップとは何か~
まず、サッカーにおけるヒートマップとは何か。簡単に言うと『選手(チーム)がプレーしたエリアを可視化したもの』と言えばよいしょうか。
計測の方法としては2種類ほどあり
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①ボールタッチを基本に計測
②位置情報を基本に計測
と、2通りで計測していますね。ボールタッチを基本とする計測方法は字のごとく、対象の選手が、試合中にボールを触ってプレーした場所を計測しています。
位置情報を基本とする計測方法は対象選手が、動いた位置すべてを計測しています。サッカーの試合でよく見られるのはだいたいボールタッチを基本とした計測方法を採用しています。
2.ヒートマップで分かること~
では、ヒートマップを通して、一体何が分かるのでしょうか。
ポイントとしては、【どのポジションの選手を対象としているのか】を把握し、相手ゴールにどれだけ近いエリアでボールをタッチしているか、どちらのサイドでのプレーが多いか、対象選手のプレーした範囲(プレーエリア)の広さを注意して見てみると、その試合の『ゲーム展開』を理解することが出来るかもしれませんね!!
例えば、DFの選手を対象としている場合、どれぐらいのエリアの高さ(自陣?敵陣?)でのボールタッチが多いのかで、ビルドアップする位置がだいたい分かり、ゲームを通して、相手を押し込めているのか、または押し込まれているのかが理解できますね。
DFの中でも、サイドバックなどを対象にしている場合は、オーバーラップして、どれだけ攻撃に参加しているかが分かったりします。しかし、注意してほしいのは、試合の流れではなく、その選手の『特徴』もありますので、攻撃参加が少ない=「敵に試合を支配されている」と一概には言えない部分もあります。
FWの選手であれば、単純にペナルティーエリアにどれだけ入っていけているかを、ヒートマップを通して見ていけば、試合の流れが顕著に分かります。
ここで、過去の画像で、興味深いものがあります。
元イタリア代表の悪童FW「バロテッリ選手」が当時セリエAのミランに在籍していた時のある試合でのヒートマップがあります。
拡大してみると。


青く色付けされている部分がバロテッリ選手のプレーエリアになりますが、何か気づきませんか。
彼はFWの選手で・・・。
そうです!バロテッリはFWにもかかわらず、ペナルティーエリア内に入っていない。避けるかのように入れていませんね。
この試合は案の定敗戦しています。それはそうですよね、FWがペナルティーエリアに一度も入れていないのに、勝てるわけありませんよね・・・。
このように、ヒートマップを上手く活用することで、実際に見ていないゲームでも、だいたいの試合展開をイメージすることができますよね。もちろん、ヒートマップを参考に実際にゲームを見た方が断然面白いですが。
参考に、バロテッリ選手のヒートマップと同じゲームに出場した、同じくミラン在籍時の本田圭祐選手のヒートマップも見てみましょう。


本田選手は主に右サイドでのプレーを好んでいることがわかりますね。というのも、本田選手は右サイドで、左足でボールをを持つことを得意としておりそこから『カットインして中に切り込んでシュートかクロス』を狙っています。
そのことがよく分かるヒートマップですね!!
このように、対象選手の「好むエリア」や「得意なサイド」なんかもヒートマップで見えてきますね!!
3.まとめ
DAZNのヒートマップは主にJリーグでの計測が多いようですね。海外の試合でのヒートマップは、私の知る限りあまりDAZNで見たことがないですね。
Jリーグは現在オフシーズン中ですので、ヒートマップを参考にした試合観戦の機会はもう少し先になりそうですが、他のTV放送ではもしかしたら海外の試合を対象にヒートマップを計測しているかもませんね。
私も色々探してみて、みなさんにお届けできるような面白いデータがあれば紹介していきたいと思います。